きのこはリン・マグネシウム・ナトリウムが豊富
こうした呈味成分は、その量や種類が豊富なほどおいしいとされるわけだが、ヤマブシタケは中国で「四大山海の珍味」と形容されるだけあって、他のキノコと比較してもたっぷりの成分を含有している。また、ビタミンに関していえば、Ｂ、Ｂ２、Ｂ６ヽ」ヽ及びナイアシンが検出されている。さらに注目されるのは「健康食品」としての背景だ。成分分析の結果、ヤマブシタケはタンパク質と糖質を主成分としている。糖質は大きく「単糖類」と「多糖類」とに分けられ、ヤマブシタケはその両方をたっぷりと含んでいるのだが、実はその多糖類のなかに驚異の物質が含まれていたのである。それはβｌＤＩグルカン。最近の健康食品ブームに乗って「βｌＤ―グルカン」の名前はメディアによく登場するので、ご存じの方も多いと思うが、これは人間の持つ免疫力を向上させることによってガンを防ぐとして注目されている物質である。β「ＤＩグルカンの効用については、章を改めて紹介し卜で，。さて、ヤマブシタケの合有成分だが、タンパク質と糖質の他にはミネラル（カリウム・リン・マグネシウム・ナトリウム）もたっぷり含有されており、脂質だけは他のキノコに比べると少ない。
「ＳＯＤ様値」の高さがポイント
そして、さらに注目されるのがその「ＳＯＤ様値」の高さだ。ＳＯＤ （スーパー。オキサイド・ディスムターゼ）というのは、医学界で話題になっている活性酸素を除去する酵素のこと。本来、人体に備わっているのだが、歳をとるにしたがってだんだん減少していくのが普通である。ＳＯＤが減少すれば当然肌も老化していく。
活性酸素というのは金属の錆のようなもので、人間の細胞を片っ端から錆びつかせてしまう。とくに脳は酸素を大量に使用するため、細胞が錆びつきやすい。最近増加傾向にあるアルツハイマー症もこの活性酸素のもたらす害によるところが大きいようだ。そして本書のテーマである「肌」も、活性酸素の影響を大きく受ける。シミ・シワ。たるみという肌の老化現象をもたらすわけだ。その活性酸素の害からあなたを守るのがＳＯＤである。そのＳＯＤに限りなく近い物質である「ＳＯＤ様値」がヤマブシタケは異様なほどに高い。具体的にいえば、いまや抗ガン効果があるとしてすっかり有名な存在であるアガリクスが４８０程度。通常のキノコの場合２００?３００といったところだが、ヤマブシタケの場合は実に８６００と値を示しているのである。